3 糖鎖をアライメントして共通部分を探そう!MCAW (Multiple Carbohydrate Alignment with Weights)

ClustalW というツールを知っていますか?

ClustalWは、アミノ酸配列の整列(アラインメント)ができるツールです。

例えば図1のように様々な種のアミノ酸配列をアラインメントすると、共通の部分が見つかります。この図では、4番目のLやその後のGGが多くの入力の配列に保存されていることがわかります。

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図 1:アミノ酸配列をclustalWでアラインメントした結果をプロファイルで表した図 ( [1] 参照)

このようにアラインメントをすると、配列の保存された領域や類似パターンを比較することができます。

木下研究室では糖鎖構造でもアラインメントできるツールが開発されました。

このツールがあれば複数の糖鎖構造から共通する単語や結合を揃えて整列させた構造を可視化できます。(図2)

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図2:糖鎖構造をMCAWでアラインメントした結果をプロファイルで表した図 ( [1] 参照)

糖鎖構造をアラインメントすることによってレクチンが認識する構造パターンを検索することができます。(レクチンについてはこちら

それでは、実際にMCAWを使ってみましょう!

 

利用方法

1. ユーザーは、入力画面で KCF 形式の糖鎖構造情報を複数入力またはファイルからロードし、”Advenced weighting options”のアライメント時のオプションスコアを設定してSubmit ボタンをクリックします。

MCAWindex
図3:MCAWtoolの入力画面。KCF 形式で糖鎖構造を複数入力し整列させる際のスコア計算を調節できます。大きいスコアを入力するとその項目が一致しやすくなります。

2. 結果画面には、入力した複数の糖鎖構造のアラインメント結果を表示します。整列された単糖と結合の情報が、入力構造中でどのくらい一致したのかを表しています。割合が高ければ入力構造中に共通して見られる構造パターンだということがわかります。

3. 同じ構造を入力してもオプションスコアの値を変えることによってアラインメント結果がかわります。例えば、アノマーのオプションスコアを他のスコアより大幅に高く設定するとアノマーが揃うようなアラインメント結果が得られます。

MCAWresult
図4:MCAWtool の結果画面。糖鎖構造をアラインメントした結果を糖鎖構造プロファイルとして表示します。揃えられた単糖と結合がどのくらい一致しているのかを割合で示します。結果に表示されている”Gap”はアラインメントで入ったギャプを示し、”End”は構造の橋を揃えたときに単糖がないことを示します。単糖は CFG て提案されている単糖の標準シンボルを用いて表します。